2025/09/30 21:00
一般的に競走馬の馬体重は、400キロ半ばから500キロ前半であることが多く、それより軽ければ小さく重ければ大きいと区分できるでしょう。
競馬という世界においては、その中でも小さい馬という存在は、ハンデを背負うことが多いものです。
その理由の一つが斤量。競馬の世界では騎手が競走馬に騎乗し、そこに調整の為に重りを加えてあります。
この騎手の体重+調整の重りを合わせて斤量という言葉を使います。
斤量はレースの条件ごとに異なり、一般的には56キロ前後と考えていただいてよいかと思います。
例えば400キロの競走馬Aと500キロの競走馬Bがいて、共に同じ56キロの斤量を背負うと仮定します。
Aの競走馬にとっての56キロは、自身の体重と比較すると約14%。Bの競走馬にとっての56キロは、自身の体重と比較すると約11%。
競走馬の斤量は1キロ違うだけでも大きな差を産むなかで、自身との体重比において3%も違うということは、小さい競走馬にとっては同じ斤量を背負っているように見えても、相対的にはハンデとなります。
二つ目の理由が「揉まれ弱い」傾向にあること。
競走馬はレースにおいてあまり距離をロスしたくないので、馬場状態にもよりますがなるべくインコースないし、距離ロスのないコースを走りたいものです。
そうするとレースの道中や直線も含めて、他馬と密集したり接触するようなケースも増えてきます。
そうなることによって精神的にダメージを受けて、ストレスを感じたり気持ちが切れてしまうこともあります。
競走馬は非常に繊細な生き物なので、少しの刺激や光などに大きく反応してしまいます。
これは身体の大きに限らない話でもあり、シスターミニスター産駒にこのような傾向が多かったり、血統背景によるものもあるでしょう。
このように身体が小さいことによって他馬との接触が、相対的に大きなダメージになりやすいという点も、身体の小さい馬にとってはハンデになります。
上記のような観点から、極端に身体が小さい競走馬が活躍するということは、なかなか難しいという現実の中で、目覚ましい活躍を見せた「メロディーレーン」という馬がいます。
メロディーレーンがデビューした際の馬体重は336キロ。これまでJRAでの最小馬体重勝利記録が、ジャンヌダルクの持つ350キロでしたので、後にJRAの歴代記録を47年ぶりに塗り替えるほど、このメロディーレーンは身体が小さかったのです。(メロディーレーンは10戦目に338キロで初勝利)
このメロディーレーンをはじめ、引退した競走馬たちの支援のために活動されている、「馬サイト」さんという組織があります。
馬サイトさんでは引退後の競走馬が幸せに過ごせるために、競走馬のグッズなどを販売されていて、その利益の一部を飼育やトレーニング費用として寄付されております。
グッズにはTシャツやパーカーなどに加え、アクリルキーホルダーなどもあり、さまざまなグッズ展開をされています。
引退後の競走馬が幸せでいられる環境づくりについてや、馬サイトさんの支援の内容及びグッズについては、また次回にご紹介させていただきます。
《参考文献》
・馬サイト
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